★ 星座神話 ★

【りょうけん座】


 きちんとした神話が伝わっているわけではありません。 アステリオンとカーラという2頭の猟犬が、牛飼いの皮ひもにつながれ、隣りの 大熊(北斗七星)を吠え立てている姿に描かれています。星座絵ではアステリオンの場所に目立った星は描かれていないのですが、カー ラの頭部にα、βの2星が描かれています。α星をカーラと呼ばずに(呼んでも構いません)、コル・カロリと命名したの は、彗星で有名なエドモンド・ハレーです。1660年5月29日。クロムウェルの清教徒革命で処刑(1649年 1月)され たイギリス王チャールズ一世の子チャールズ二世が、王政復活によって亡命先の パリからロンドンに戻り王位に就きました。 その夜、侍医のスカーボロー卿は、α星が異常に輝くのを認め天文学者のハレー にそのことを急いで伝えると、「天も陛下を祝福しておられるのだ」と言って、α星をコル・カロリと名付けたと言われています。 この名には、「チャールズ王の心臓」という意味があります。 (注)コル・カロリは変光星です。しかし、この話で言うように、本当にα星が異常増光していたのかどうかは定かではありません。