★ 星座神話 ★
【おおいぬ座】
若者ケファロスは浮気癖のある曙の女神アウローラと別れ、エレクテウス王の娘プロクリスと結婚しました。それを知ったアウローラは怒り、ケファロスを
呪うようになりました。
あるとき、一匹の大きな狐が現れ、家畜を襲って国中を荒らし回りました。
ケファロスは獲物を必ず捕らえるという俊足犬レラプスと投げると必ず当たる投げ槍を持って、この狐の捕獲に出発しました。
彼はまずレラプスを放ちました。 猛犬レラプスはたちまち狐を見つけ、食いつかんばかりに襲いかかりました。
しかし、この狐なかなかのもので、僅かなところで上手く体をかわしてしまいます。見かねたケファロスは、投げ槍を使おうと構えました。するとたちまちのうちに狐とレラプスは石に変わってしまいました。
天上で、狐 と猛犬の戦いを見ていた大神ゼウスが、この名勝負を演じている2頭の動物が傷付くのを恐れ、石にし、星座に上げてしまったのです。
おおいぬ座は、そのときのレラプスの姿とされています。
さて、投げ槍を使わずに終わったケファロスには悲劇が訪れます。
ある日、草むらに獣の姿を見つけた彼はその槍を投げつけますが、それは獣ではなく、女神アウローラの呪いをかけられた妻の姿でした。それを知ったケファロスは大変悲しみますがもうどうしよう
もありません。その上、妻を殺したと民衆にも罵られ、住む土地も追われることになってしまったということです。