★ 星座神話 ★
【オリオン座】

 オリオンは、海の神ポセイドンを父とし、女人国アマゾンの女王エウリアレー を母として生まれた背の高い狩人でした。普通の狩人と違って、父ポセイドンから水の上を歩く能力を授けられていたの で、陸、海問わず自由に行動し、狩をすることが出来たのです。その狩の腕前は素晴らしく、どのような獲物であっても、確実に仕留めていまし た。
 しかし、もともと行状の悪い男で、こうした自分の能力の高さを事あるごとに自慢して いましたが、ある日、
 「私にかなうものなど、この世の中にあるものか。」と高言 したため、大神ゼウスの后ヘーラの怒りを買いました。
 「オリオンめ! 思い知らせてやる!」怒ったヘーラは山にさそりを放ちました。さすがの オリオンもさそりにはかないません。あっけなく刺し殺されてしまいました。
 ヘーラはさそりを、褒美として夏の夜空を飾る星座にしました。一方、オリオンの死を哀れんだ大神ゼウスは、オリオンも星座にし夜空に上げた のですが、さそりを恐れてかオリオンはさそりが東の空に姿を見せると、逃げる ように西に沈み、さそりが西に沈むと安心して東の空に姿を現すようになったと 言われています。