★ 星座神話 ★

【かに座】
【うみへび座】
 ギリシャの英雄ヘルクレスは、 ゼウスの后ヘーラの呪いを受けて自身が行ってしまった罪を償うため、 エウリステウス王の命令で12の困難な冒険に出かけます。
 この『12の冒険』の2つ目がヒドラ退治です。アミモーネの沼地に蔓延り、 毒気を撒き散らし、人々を悩ませていた海竜ヒドラにヘルクレスは戦いを挑みました。 ヒドラには九つの首があり、一つは不死身で、残りの八つは切り落としても何度も生えてくるという恐ろしい首でした。
 アミモーネの沼地へ赴いたへラクレスに、彼を憎むヘーラがヒドラの加勢として送り込んだのが、 石臼ほどもある大きな化け蟹でした。
化け蟹は大きなハサミを振り上げ、ヘルクレスの足を挟もうとしたのですが、 ヘルクレスにはかないません。蟹は、あっけなくヘルクレスに踏み潰されてしまいました。その様子を見ていたヘーラは、 化け蟹の功を認め、空に上げ、星座にしたと伝えられています。
 残るヒドラに、へルクレスはするどい剣で首を切り落とそうとしますが何度も首が生えてきてしまいます。 そこで、八つの首はその切り口を焼き払い、また残りの不死身の首は大きな岩の下に閉じ込めることで、 ついに怪物ヒドラを退治することができました。うみへび座は、このヘラクレスが退治した怪物ヒドラの姿と言われています。