★ 星座神話 ★

【へびつかい座】

 蛇遣いといっても、コブラを操る芸人ではありません。医神アスクレピオスの 姿なのです。
 アスクレピオスは、日の神アポロンと、王女コロニスの間に生まれました。アポロンは幼いアスクレピオスを馬人ケイローン(いて座)に預け、教育を頼み ました。ケイローンはいろいろな学問をアスクレピオスに授けましたが、特に、医術に 関しては非常に熱心に教えました。そのため、アスクレピオスはギリシャ一番の 医神に育ちました。
 どんな病に冒された人も、どんな大怪我を負った人も、肩に担いだ大蛇を患者 に噛み付かせるだけで、あっけなく治癒してしまうのです。 彼は非常に熱心に人を救い続け、死にかけている人も確実に救われ、ついには、 死者をも蘇らせてしまいました。
 それを見て、冥府の神プルートは、大神ゼウスのもとに行き、自然界の秩序を 変えられては困ると強く迫りました。ゼウスも仕方なく、アスクレピオスに雷光を放ち、打ち殺してしまいました。 しかし、彼の腕前や功績を高く評価していたゼウスは、アスクレピオスと大蛇を揃って星座にあげました。